リボンの騎士

18日の公演を観てきました!かなり暑くて、マジ暑すぎる・・・とかつぶやきながら新宿まで行きましたが、本当に行って良かったです。
席は30列の40番代。6番扉の右側、通路との間に2席だけありまして、目の前が通路。そこで大阪から来たマッカチンさんと連番でした。距離はありますがステージ正面で、全体を見渡すには最適の場所でした。


以下、細部に渡ってネタばれしていますので、まだ見ていない方は読まないことをお勧めします。



セットは中央に大きな階段があり、左上に生バンド。
全てを網羅するわけではありませんが、場面ごとにピックアップしてれぽ書きます。

  • 生まれる前

スタートは愛ちゃん以外のメンバーが出てきて歌とダンス。一生懸命踊っている梨華cの隣のミキティが明らかにフリが手抜きで、らしいなあと思う(笑)魂をもらって人間になるまで1400年待たされてるとか(!)よっすぃ〜*1が神様からこっそり盗んだ魂を、遅れてきた愛ちゃんに飲ませたからさあ大変!このとき愛ちゃんは既に魂をもらっていて、男と女、2つの魂が同居することになってしましました。これを見て怒った神様は、そこにいたメンバーを次々と人間界に送りました。この「神様」が、まさしく「次元が違う」圧倒的な存在感と歌唱。この人がいてくれてよかったと思ったね。男は絶対イヤ!と美貴ちゃんがいうと、「じゃあお前は魔女だ」といういちばん罰っぽい役になってました(ノ∀`)

  • シルバーランド王国

女性の心を強く持ちながらも、王子として育てられたサファイア。父は国のため仕方ないというが、母はひどく悲しんでいる。それはサファイアも同じで、華やかに舞う女性*2に憧れていた。母の勧めもあって変装をして「亜麻色の髪の乙女」となり、舞踏会へ繰り出す。そこで偶然出合った、この時はまだ顔を知らなかったフランツ王子とダンスを踊り、互いに恋に落ちてしまう。

  • 剣術大会

自分の息子を王にしたい大臣が、サファイア殺害を目論み剣に毒を仕込む。フランツとサファイアが対決し、サファイアがフランツの剣を弾くと、それが王に当たってしまう。剣には毒が塗られていたため、王はまもなく死亡。大臣はフランツの仕業だと言い、フランツは投獄されてしまう。剣を持ってきたのは大臣の部下ナイロンなのに、なぜそちら側に疑いがかからなかったのか謎(笑)

  • フランツの脱獄

牢に入れられてしまったフランツ。死は怖くないが、あの女性に今一度会いたい気持ちは消えず。ここで歌うフランツが、きちんとできてるんだわ。正直石川さんがここまで歌が上手いとは知らなかった。王子といっても違和感なし。そこへサファイアが、逃がすからシルバーランドと再び争わないで*3ほしいと。しかし、受け入れようとしないフランツ。そこで今度は「亜麻色の髪の乙女」になり、フランツを牢から出す。フランツは彼女を傷つけないことを約束するが、攻め込む決意は動かなかった。

  • 魔女現る

王は死んだが、王子は生き残った。落胆する大臣。サファイアが王になってしまっては、もはや息子に可能性はない。そこへ、魔女が現れる。ここで歌を歌う、大臣と魔女ヘケートは圧巻。特に大臣役のよっすぃ〜は素晴らしく、1人でその場を支配しているようだった。また、魔女も、「美貴様」がハマり過ぎていて面白い上にパフォーマンスも圧倒的なので、この場面が個人的に一番感動した。ヘケートはサファイアの王位継承を阻止し、なおかつ自分の欲しいものを手に入れるという。

剣術大会での一件に納得がいかないサファイアは、父から譲り受けたリボンを頭に結び、「リボンの騎士」として大臣のところへ。見張りの兵士を蹴散らし、ナイロンを確保して真実を知る。全ては大臣が仕組んだことだった!
これが「リボンの騎士」といわれるゆえんか。原作を読んではいないのだけれど、恐らくこのリボンの騎士として活躍する期間が長いのだろう。この作品においてはさほど重要性を感じないので、この程度の演出で充分だと思った。

サファイアが王位継承を受けるその場において、王妃がサファイアは実は女だと衝撃の告白。実はこれには魔女と大臣が関与していて、自白剤のようなものを仕込んでおいたのだ。サファイアが大臣を咎める暇もなく真実が明らかになり、悲しみにくれるサファイアと王妃をよそに、王位は大臣の息子のものに。




ここまで第一部。長いっす。25分の休憩を挟む。



  • 牢番ピエール

番役はのの。松葉杖をついている。牢番仲間のトロワ・コリンが「怪我は大丈夫か」と駆け込んでくる(笑)
ののの最初の歌が「くえない!!」だったので笑えた。ののが「食えない」だよ。牢番の給料だけじゃ食っていけなくて、生きるために悪いこともする…って意味だったわけだけれど。今回も大臣の命に従いサファイアと王妃を毒殺しようとするが、2人の「生きるからには正しく」といった趣旨の会話を聞き、考えを改めて逃がしてやることに。なんか、ここの部分で牢番3人の心変わりが、ちょっと早すぎたかなって気がした。尺の限界かな?21時までに終わらないといけないし(ぁ

  • 森の中で

逃亡の途中、王妃が限界をむかえ、倒れこんでしまう。置いてはいけないサファイア。そこへ魔女へケートが現れる。サファイアに宿る2つの魂のうち、女の魂と引き換えに王妃を助けようというのだ。悩んだ末、魔女にすがるサファイア。へケートのセリフが何とも物悲しい。永遠の命を持っているため、自分を抱いた男はみな先に死んでしまう。人間の魂と手に入れ人間の女となり、フランツ王子に愛されたいというのだ。魔女の行動の意味が明かされた瞬間。そしてサファイアは男になってしまう。

  • フランツ王子の挙兵

無実の罪で投獄された恨みを晴らすべく、そしてシルバーランドにいる謎の乙女に会うべく、フランツ王子は5万の兵を用意。そこへ騎士のトルテュが精鋭を2万、ヌーヴォーが命知らずを3万率いて援軍に加わる。フランツはいよいよシルバーランドへ攻め込む。このとき、2人の騎士は回転する床からせり出すようにように現れる演出で、格好いい。

  • 新しい王の妃探し

新しい王は、頭はよいのだが、いかんせん言動がアホっぽくて威厳がない。そこで大臣は、妃をつけることを考えた。ナイロンが用意したリュー・リジィエ2人のガールスカウトが、妃を探して出発することに。国境には既にゴールドランド軍が迫っているのにね。最後、一人残されたナイロンが「芯から腐ったリンゴが自然に自分の重みで落ちるようだ」と発言したのが印象的。
ガールスカウト2人は森の中で倒れている王妃を発見し、美しいが年が行き過ぎていると判断。そこで近くにいた女装サファイアを妃の候補として連れて行くことに。サファイアとしても、大臣のところへ行けるならと変装して待っていたのだ。

  • クライマックス

妃候補として連れてこられたサファイアが、大臣に切りかかろうとする。大臣の息子が止める(笑)そこへ、トルテュ・ヌーヴォーを率いたフランツが入ってくる。大臣が重税を課したために国民は逃げ、もはやフランツの軍勢を止めることはできなかったのだ。そこでフランツは、サファイアに決闘を申し出る。今度は試合ではなく、殺し合いだという。互いに剣を振るい、長い戦いとなる。さりげなく玉座の位置にヘケートが座っている(爆)そして闘いの末、フランツの剣がサファイアを貫く!歓喜する大臣。・・・???サファイアはフランツの剣に飛び込んだって?
今わの際に、自分が「亜麻色の髪の乙女」であったことをフランツに告げる。その言葉を聞いて、負けを悟った魔女は、女の魂をサファイアに返す。女として蘇り、結ばれる2人。全てを見ていた神様が、へケートにも人間の魂を渡す。ここに、魂の物語は、終わった。

  • フィナーレ

次なる魂は、アイドル「モーニング娘。」として地上に降り立つ。


LOVEマシーン
Ambitious! 野心的でいいじゃん
娘。の出番に全員着席、拍手のみで観覧。たまにはこういうのもいいよね。みなスーツのような格好で、両手に「天使の羽」を持っている(笑)


わたしがついてる。
Ambitiousuのカップリングだと思うんだけど聞いてなかった(汗)


恋ING
ののたんのソロ。なんとも可愛らしい歌い方。歌い手としての辻希美を生かす機会がないことを、もったいないと感じた。軽く歩きながら歌っていたので、舞台中は松葉杖を離さなかったけれど、回復しているのは確かみたい。


紫陽花アイ愛物語
美勇伝の3人が、イスに座り脚を広げたりして歌う(笑)美勇伝はこっち系のアピール得意だからね〜


最後に出演者全員が登場し、幕が下りて、1回あがって(笑)最後によっすぃ〜が「何度でも見に来てください!」と挨拶して終演。




こんなところでございます。1回しか見ていないので、多少忘れている部分があったり、場面の順番が前後していたら申し訳ないです。
最初はいわゆる「勧善懲悪」ものを予想していたんだけれど、全然違ったね。悪役である大臣も、「亡き妻のために息子を王にしたい」という信念があった。魔女は「人間になって愛されたい」という願いのために動いていた。魔女なのにもう人間みたいだよね。ドラマティックで面白かったなあ。
ミュージカルというのも、ライブにはない迫力があっていいよね。梨華ちゃんの歌で鳥肌が立つとか思わなかったもん。


歌で評価したい順番をつけるなら
よっすぃ〜ミキティ梨華ちゃん、愛ちゃんの順かな。大臣の歌が一番場をモノにしていたかな。ミキティは上手+ハマり役すぎる。梨華ちゃんは苦手分野だと思っていたので高ポイント。愛ちゃんは、動きだけ見ればトップだけれど、歌は元から得意だったんで意外性はなくこの順位。あ、もちろん1位の上に、別格で神様・王様役の箙さんがいらっしゃいますが(笑)
あとフランツがなっちかあややって考えると、一番収まりのよい回を見たような気がする。フランツ役が違うときは梨華ちゃんは牢番ピエール、ゲストなしの時ピエール役は三好さんらしいから。


とにかく、1回は見に行くべし。
驚きながら見るのが楽しいんだ。2回目以降は内容わかっちゃうから、何度でも行く価値があるとは思わなかったけれど。


娘。としてのマコを見るのはこれで最後だったんだよなあ。

*1:この時点でキャラクターに名はない

*2:ここで淑女役の6名が登場。目立ったパフォーマンスはなかったため本文中では割愛

*3:サファイアがいるシルバーランド王国と、フランツがいるゴールドランド王国は今でこそ平和だが、過去に争っていたことがある